すべてがけちになる

けちな贈り物の備忘録

けちと欺瞞(2015年 戦乱のゼンディカー期)

前回 : 


しばらく、けちの低速さに悩んでいた。やはりモダンでコントロールは厳しいのでは?
身内にアグロが多く、除去が間に合わない。
速度を上げる必要がある。

一枚のカードに出会った。

欺瞞の信奉者である。

————————————————————

f:id:qulomium:20190202234250j:plain

欺瞞の




欺瞞の信奉者 (青)(黒)
クリーチャー — 人間(Human) ならず者(Rogue)
神啓 ― 欺瞞の信奉者がアンタップ状態になるたび、あなたは土地でないカードを1枚捨ててもよい。そうしたなら、あなたのライブラリーからそのカードと同じ点数で見たマナ・コストを持つカードを1枚探し、それを公開してあなたの手札に加え、その後あなたのライブラリーを切り直す。
1/3

————————————————————

要するに、アンタップした時に手札から土地以外のカードを捨て、同じマナコストのカードをサーチする。

1,2マナなのでヴェリアナが出る前に立つ。ヴェリアナの除去避けに。
2,1/3(2/2に打ち取られない、苦手な地上クロックも止められる)
3,2ターン目着地、3ターン目パンチ、4ターン目誘発で、4マナのカードがあれば最速けちに持ってける
4,シルバーバレットなので有効札がデッキに存在する可能性は高い
5,相手はこれを打ち取る為に3点以上の打点がいる(クロックが減る)
6,除去を打たせばテンポロス(流刑は土地伸びて万歳、衰微はヴェリアナが割られなくなる、稲妻は本体に飛んでこなくなる)

あれ、これめっちゃ強くない?と思ったので、それを形にしてみた

————————————————————

4色けちコントロール 欺瞞型 (カンフーブレード) 

クリーチャー:8
1:《瞬唱の魔道士》
4:《欺瞞の信奉者》
1:《龍王オジュタイ》
1:《大修道士、エリシュ・ノーン》
1:《エメリアの盾、イオナ

呪文:27
1:《殺戮の契約》
2:《流刑への道》
2:《突然の衰微》
3:《けちな贈り物》
1:《カラスの罪》
1:《壌土からの生命》
4:《未練ある魂》
2:《大渦の脈動》
1:《至高の評決》
1:《滅び》
1:《白日の下に》
1:《堀葬の儀式》
1:《斑岩の節》
1:《仕組まれた爆薬》
1:《饗宴と飢餓の剣》
1:《交易所》
1:《殴打頭蓋》
2:《ヴェールのリリアナ》

土地:25
1:《平地》
1:《島》
1:《沼》
1:《森》
1:《繁殖池》
1:《神聖なる泉》
1:《秘儀の聖域》
1:《大天使の霊堂》
4:《溢れかえる岸辺》
3:《霧深い雨林》
1:《埋没した廃墟》
1:《幽霊街》
1:《伐採地の滝》
1:《乱脈な気孔》
1:《草むした墓》
1:《寺院の庭》
1:《湿った墓》
1:《神無き祭殿》
1:《水辺の学舎、水面院》
1:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》

サイドボード:15
1:《ヴィズコーパの血男爵》
1:《虚空の選別者》
1:《最後のトロール、スラーン》
1:《絶え間ない飢餓、ウラモグ》
1:《外科的摘出》
1:《呪文貫き》
1:《突然の衰微》
2:《マナ漏出》
1:《自然に帰れ》
1:《コジレックの審問》
1:《強迫》
1:《斑岩の節》
1:《石のような静寂》
1:《虚無の呪文爆弾》

————————————————————

以下欺瞞の信奉者で変換できるカードリスト
0マナ:爆薬⇔殺戮の契約→土地(土地は捨てられないので逆は不可)
1マナ:斑岩の節、流刑、カラスの罪、サイド後ハンデス、外科的、呪文爆弾、呪文貫き
2マナ:欺瞞の信奉者、突然の衰微、壌土からの生命、瞬唱、サイド後の自然に帰れ、マナ漏出、石のような静寂
3マナ:未練ある魂、ヴェールのリリアナ、大渦の脈動、饗宴と飢餓の剣
4マナ:けちな贈り物、全体除去、交易路、サイド後のエルズペス、スラーン
5マナ:屈葬の儀式、殴打頭蓋、龍王オジュタイ、サイド後血男爵

————————————————————

これらを変換しながら回すデッキ。欺瞞の信奉者をタップ、アンタップしさえすれば効果が誘発するので、神啓を使うのは楽だった。

良いところ
・2ターン目に出せると、かなりの安定性がある。4積みするとかなり出る。
・1/3は、序盤安心して殴れるスペック
・想像以上に強い。
・中でも爆薬/殺戮の契約から好きな土地を持ってくるムーブはめちゃくちゃ強い。
・2枚目の信奉者は除去に変えられるので無駄がない。

悪いところ
・相手に3/3以上のクリーチャーがいると殴れない。殴る以外のタップ手段が欲しい。
・ヘイトベアーにボコボコにされた。

今だと機体が存在するので、密輸人の回転翼機あたりを入れても誘発ができる。
これも未練と一緒に使える。

《密輸人の回転翼機
 (2)
アーティファクト — 機体(Vehicle)
飛行 
密輸人の回転翼機が攻撃かブロックするたび、あなたはカードを1枚引いてもよい。そうしたなら、カード1枚を捨てる。 
搭乗1(あなたがコントロールする望む数のクリーチャーを、パワーの合計が1以上になるように選んでタップする:ターン終了時まで、この機体(Vehicle)はアーティファクト・クリーチャーになる。)
3/3

————————————————————

同時に、当時青白トロンか何かで現れ始めたオジュタイを採用した。

けち屈 (オジュタイパッケージ) ★★★★★

龍王オジュタイ》(3)(白)(青)
伝説のクリーチャー — エルダー(Elder) ドラゴン(Dragon)
飛行 
龍王オジュタイがアンタップ状態であるかぎり、これは呪禁を持つ。 
龍王オジュタイがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、あなたのライブラリーの一番上から3枚のカードを見る。そのうち1枚をあなたの手札に加え、残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。
5/4

《水辺の学舎、水面院》
伝説の土地
(T):(青)を加える。 
(青),(T):伝説のパーマネント1つを対象とし、それをアンタップする

まずオジュタイが強い。呪禁 5/4 飛行はどのデッキにも脅威となり、後続を持ってくることもできる。オジュタイのスペックが4/5だったらマジで超強かった。
青白コンあたりで有名になった気がする。唯一殴ってる時だけ呪禁が解除されてしまうオジュタイを、水面院でアンタップすることによってサポートするコンボ。
なお、相手に対象に取られたことに対応して呪禁を与えると、対象不正でその呪文や能力は打ち消される。
除去するには、除去に対応した水面院に対応して除去を打つ必要がある。

[オジュタイパッケージ]

屈葬の儀式 + 龍王オジュタイ + 水辺の学舎、水面院 / 処刑者の要塞 + 壌土からの生命

自分はけちを打つと、大体いつもオジュタイパッケージを呼んでくる。
けちを打つ時に常々考えるのは、何を出せば強いか、どのカードが刺さるか?ということである。
さて、マッチ1戦目でマナ加速をして4ターン目にけち打った時に。あるいは5ターン目でもいい。
相手のデッキがわからない以上何を出すのがいいだろうか?
定番どころのエリシュノーンは、相手がコントロールだと刺さらない。除去が見えている場合は長居
もできない。
イオナイオナで1戦目だと何色を言えばいいかわからない。そして今の時代は複数色除去を兼ねていたりするのでなかなか厳しい。イオナはサイド要員にされることが多い。
墓所のタイタンはどのデッキに対しても比較的制圧力があるけれど、墓所のタイタンはけち屈以外の瞬間。つまり素引きしてしまった時に5,6ターン目になる。そして5色以上になると、ダブルシンボルの捻出が厳しい。
通常のけち屈の場合、フィニッシャーが重いので、屈葬の儀式 とフィニッシャーに2枚だが、オジュタイは軽いので4枚組み合わせができる。
オジュタイ+壌土からの生命の組み合わせの場合のみ若干もっさりするが、手札に土地があれば問題ない。

————————————————————

例によってカードそれぞれのレビューを行う。

レーティング基準

★☆☆☆☆ : 寝言
★★☆☆☆ : 弱い。だけど時々刺さるかもしれない
★★★☆☆ : 強い、が難あり
★★★★☆ : 強い。一考の価値あり
★★★★★ : とても強い。軸になる

以下紹介するカード 8枚

★★★★★《欺瞞の信奉者》
★★★★★《龍王オジュタイ
★★★☆☆《白日の下に》 
★★★★☆《饗宴と飢餓の剣》
★★★★☆《斑岩の節》
★★☆☆☆《伐採地の滝》
★★★☆☆《乱脈な気孔》
★☆☆☆☆《虚空の選別者》

————————————————————

《欺瞞の信奉者》

★★★★★
これ、か〜なり強い。けち使いに注目されてないけど。
けちのシルバーバレット性を支えてくれるナイスカード。
ただ、今もまだ強いかと言われると考えてみないといけない気がする。

———————————

龍王オジュタイ》(3)(白)(青)
伝説のクリーチャー — エルダー(Elder) ドラゴン(Dragon)
飛行 
龍王オジュタイがアンタップ状態であるかぎり、これは呪禁を持つ。 
龍王オジュタイがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、あなたのライブラリーの一番上から3枚のカードを見る。そのうち1枚をあなたの手札に加え、残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。
5/4

★★★★★
水面院と使われるのが定番だが、単体でも強い。デッキの上から3枚見るので後続確保や除去などにも。
5/4飛行で立っているだけで強い。
デッキにフィニッシャーが少ないと、オジュタイが除去られるリスクを考えてなかなか攻められないので複数フィニッシャーを入れてある程度使い捨てにしたい。
よく5ターン目に素出しする。

———————————

《白日の下に》(3)(緑)(青)
ソーサリー
収斂 ― あなたのライブラリーから、点数で見たマナ・コストが白日の下にを唱えるために支払われたマナの色の総数以下であるクリーチャー・カード1枚かインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚探し、そのカードを追放し、その後、あなたのライブラリーを切り直す。あなたはそのカードを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。

★★★☆☆ 
4色けちだったので、4マナまで。
けち / ラスゴ系 / 単体除去。
この構成ではあんまり強くなかった。

———————————

《饗宴と飢餓の剣》  (3)
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+2/+2の修整を受けるとともにプロテクション(黒)とプロテクション(緑)を持つ。 
装備しているクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはカードを1枚捨て、あなたはあなたがコントロールする土地をすべてアンタップする。 
装備(2)

★★★★☆ 
プロテクションの色、2つの効果、どちらもいうまでもなく強い。
未練ある魂との組み合わせが特に強い。

———————————

《斑岩の節》(白)
エンチャント
あなたのアップキープの開始時に、パワーが最も低いクリーチャー1体を破壊する。それは再生できない。最も低いパワーを持つクリーチャーが2体以上いる場合、その中の1体を選ぶ。 
戦場にクリーチャーが1体もいないとき、斑岩の節を生け贄に捧げる。

★★★★☆ 
対象に取らないので、クリーチャーが一体しかいなければ、大祖始だろうと、エムラクールだろうと破壊するイケめてるカード。毎ターン相手のクリーチャーを破壊していく。
こちらにクリーチャーがいなければ、ですがね。
欺瞞の信奉者を入れてからは、こちらがクリーチャーを展開するようになったので相性はそんなに良くなかったが、単体のスペックはかなり強い。
イオナ出ててもすでに展開されてるじゃん問題の解決策となる一枚。先起きできないのが唯一欠点か。

———————————

《伐採地の滝》土地
伐採地の滝はタップ状態で戦場に出る。 
(T):(緑)か(青)を加える。 
(2)(緑)(青):ターン終了時まで、伐採地の滝は呪禁を持つ緑であり青である3/3のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。これは土地でもある。

★★☆☆☆
起動が重すぎる。そして緑青の土地を増やすメリットがなかった。

———————————

《乱脈な気孔》土地
乱脈な気孔はタップ状態で戦場に出る。 
(T):(白)か(黒)を加える。 
(1)(白)(黒):ターン終了時まで、乱脈な気孔は絆魂を持つ白であり黒である2/3のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。これは土地でもある。

★★★☆☆
2/3はそこそこ理想的なスペック。4マナも捻出できる。
ただ、劣勢状態になるまで仕事をしないので、タップインの重さが際立つ。
クリーチャー化する頻度が少なかったので、抜いた。

———————————

《虚空の選別者》(9)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
あなたの対戦相手は点数で見たマナ・コストが偶数の呪文を唱えられない。(0は偶数である。) 
あなたの対戦相手は点数で見たマナ・コストが偶数のクリーチャーではブロックできない。
11/9

★☆☆☆☆
寝言でした。

————————————————————

制限があるとはいえ、毎ターン最適解を持ってこられることは、想像以上だった。

強いカードの寄せ集めとも言える、シルバーバレットとしてかなり融通がきくようになった。
その上で、さらなる丸さを求めるようになった。