すべてがけちになる

けちな贈り物の備忘録

けちと5色 (2016年 異界月期)

前回

giftsungiven.hatenablog.com

 

 

ふと、モダンにおいて4色が5色に優っている点はあるかを考えた。

4色 : 
・ダブルシンボルのカードが採用できる(しかし実際けちで採用されるのはラスゴ系とリリアナ系、たまに論理の結び目とヴェンディリオンぐらいである)。
・2枚のフェッチランドから確実に4色揃えられるので、マナ基盤が(5色に比べて)安定している。

5色 : 
・赤が取れることで、火力呪文や土地破壊が使える。この時は殺戮遊戯と、塵への崩壊が使いたかった。
・白日が5マナ域まで伸びればオジュタイと屈葬の儀式をライブラリーから直接唱えられるようになる
・5色の呪文が取れるようになる(?)

弱点 : 月が綺麗ですね。(共通)

タッチ赤ぐらいなら採用できると考えたので、5色にすることにした。

————————————————————

5色けちコントロール 62

クリーチャー:8
1:《瞬唱の魔道士》
4:《欺瞞の信奉者》
1:《龍王オジュタイ》
1:《大修道士、エリシュ・ノーン》
1:《エメリアの盾、イオナ

呪文:29
1:《殺戮の契約》
2:《流刑への道》
2:《突然の衰微》
2:《血統の呼び出し》
3:《けちな贈り物》
1:《カラスの罪》
1:《弱者の剣》
1:《飛行機械の鋳造所》
1:《壌土からの生命》
4:《未練ある魂》
2:《大渦の脈動》
1:《至高の評決》
1:《滅び》
1:《白日の下に》
1:《堀葬の儀式》
1:《殴打頭蓋》
1:《饗宴と飢餓の剣》
1:《交易所》
2:《ヴェールのリリアナ》

土地:25
1:《平地》
1:《島》
1:《森》
1:《繁殖池》
1:《神聖なる泉》
1:《抵抗者の居住地》
1:《大天使の霊堂》
4:《溢れかえる岸辺》
3:《霧深い雨林》
1:《埋没した廃墟》
1:《幽霊街》
1:《反射池》
1:《乱脈な気孔》
1:《草むした墓》
1:《寺院の庭》
1:《湿った墓》
1:《神無き祭殿》
1:《蒸気孔》
1:《水辺の学舎、水面院》
1:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》

サイドボード:9(6枚ぐらい思い出せない)
1:《ヴィズコーパの血男爵》
1:《最後のトロール、スラーン》
1:《外科的摘出》
1:《鞭打つ触手》
1:《殺戮遊戯》
1:《塵への崩壊》
1:《石のような静寂》
1:《虚無の呪文爆弾》
1:《罠の橋》

————————————————————

例によってカードそれぞれのレビューを行う。

レーティング基準

★☆☆☆☆ : 寝言
★★☆☆☆ : 弱い。だけど時々刺さるかもしれない
★★★☆☆ : 強い、が難あり
★★★★☆ : 強い。一考の価値あり
★★★★★ : とても強い。軸になる

以下紹介するカード 9枚

★★★☆☆《白日の下に》
★★★☆☆《飛行機械の鋳造所》/《弱者の剣》
★★★☆☆《血統の呼び出し》
★★★★★《反射池》
★★★☆☆《抵抗者の居住地》
★★☆☆☆《鞭打つ触手》
★★★★☆《殺戮遊戯》
★★★★☆《塵への崩壊》

————————————————————

《白日の下に》(3)(緑)(青)
ソーサリー
収斂 ― あなたのライブラリーから、点数で見たマナ・コストが白日の下にを唱えるために支払われたマナの色の総数以下であるクリーチャー・カード1枚かインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚探し、そのカードを追放し、その後、あなたのライブラリーを切り直す。あなたはそのカードを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。

★★★☆☆ 
《殺戮遊戯》/《塵への崩壊》をキャストしてくる仕事が増えた。
サイドインしたカードのキャスト率を上げてくれるのはとても良い。

———————————

《飛行機械の鋳造所》(白/黒)(青)
アーティファクト
(1),トークンでないアーティファクト1つを生け贄に捧げる:飛行を持つ青の1/1の飛行機械(Thopter)アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。あなたは1点のライフを得る。

《弱者の剣》(2)
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+1/+2の修整を受ける。 
装備(2) 
1/1のクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはあなたの墓地から弱者の剣を戦場に戻し、その後それをそのクリーチャーにつけてもよい。

 ★★★☆☆
いわゆるソプターコンボ
けち打つターンには、概ね相手が展開してるので、一手遅い。決める前に殺されてた。
飛行機械の鋳造所が単体で仕事しないのもきつかった。

———————————

《血統の呼び出し》(1)(黒)
エンチャント
(1),カードを1枚捨てる:絆魂を持つ黒の1/1の吸血鬼(Vampire)・騎士(Knight)クリーチャー・トークンを1体生成する。この能力は、毎ターン1回のみ起動できる。

★★★☆☆
星3.5ぐらい。トークンを生かすタイプの構築ではなかったが、格段に延命できるようになった。
饗宴と飢餓の剣との相性も良く、弱者の剣を捨ててトークン生成し、弱者の剣をつける、というムーブも強かった。
———————————

《反射池》
土地
(T):あなたがコントロールする土地が生み出すことのできるいずれかのタイプのマナ1点を加える。

★★★★★ 
説明不要。5色地形との相性の良さはいうまでもなく。
———————————

《抵抗者の居住地》
土地
(T):(◇)を加える。((◇)は無色マナを表す。) 
(T),あなたがコントロールするアンタップ状態のクリーチャー1体をタップする:好きな色1色のマナ1点を加える。

★★★☆☆
欺瞞の信奉者は殴らないといけなかったので、別の手段でタップすることにした。
この作戦は概ね悪くなかったが、抵抗者の居住地を増やしすぎてもマナ基盤が崩れるので、その点は多少問題だった。

———————————

《鞭打つ触手》(1)(黒)(黒)
ソーサリー
欠色(このカードは無色である。) 
ターン終了時まで、すべてのクリーチャーは-2/-2の修整を受ける。このターンにクリーチャーが死亡するなら、代わりにそれを追放する。

★★☆☆☆
滅びより1マナ軽い全体除去として。
でも2/2はほとんど何も殺せない。恐血鬼に刺さるか?ってぐらい。縫合体は死にません。3点火力が必要。

———————————

《殺戮遊戯》(2)(黒)(赤)
ソーサリー
この呪文は呪文や能力によっては打ち消されない。 
対戦相手1人を対象とし、土地でないカード名を1つ選ぶ。そのプレイヤーの墓地と手札とライブラリーから、その名前のカードを望む枚数探し、それらを追放する。その後、そのプレイヤーは自分のライブラリーを切り直す。

★★★★☆ 
コンボだけと思いきや、意外とどのデッキに対しても唱えられる。
あれは強いなーってクリーチャーを抜いていくとだいぶ強い。
塵への崩壊にも言えることだが、ピン刺しの呪文を墓地から手札に加えると6ターン目になるので、白日からのキャストが主だった。

———————————

《塵への崩壊》(3)(赤)
ソーサリー
欠色(このカードは無色である。) 
基本でない土地1つを対象とし、それを追放する。それのコントローラーの墓地と手札とライブラリーから、その土地と同じ名前を持つカードを望む枚数探し、それらを追放する。その後、そのプレイヤーは自分のライブラリーを切り直す。

★★★★☆ 
トロンとかの対策に。塩まきはダブルシンボルで唱えられなかったので、いいカードである。

————————————————————

しかし、思うようには勝てない。
しばらく使い続けていたが、やはり速度、概ね決める力がないのが問題だった。

まず、根本的に4ターン目にけちを打つと言うムーブが弱く、もっと効率よく早いターンを凌ぐ、あるいはけちを早く打つ必要があるのは言うまでもなかった。
それから、エリシュノーンやイオナを出しても、勝ちきれないことが多かった。
イオナは完璧に刺さらない限りはどかされてしまうし、仮に刺さったとして、7/7で相手を殴り殺すのは3ターンかかる。
殴打頭蓋と饗宴と飢餓の剣をけちから呼ぶのは悠長すぎて(次のターンに着地できない。回収に1ターンかかるので6ターン目になる)、選択肢にもならなかった。
多分この頃ワームとぐろエンジンも試したと思う。

けちとしての問題というよりかは、モダンでコントロールを組むこと自体の問題だった。

けちコンではなく、けちを使うデッキとしての方針を検討し始めた。